回転式シェーバー「内刃」について、その1!
コロナ禍で命を失った方々に、謹んでお悔やみ申し上げます。
そして、日々、ギリギリのところで戦って下さっている、
医療従事者の方々に、心から感謝申し上げます。
そして、福島・宮城の地震で被災された方々に、
心からお見舞い申し上げます。
非力ゆえ、何も出来ない不甲斐なさばかり!
本当に情けなく、悲しく思います。
でも、生き続けなければなりません。
前を向きます。
前のブログでは、回転式シェーバー「外刃」について記したが、
このブログでは、「外刃」の内側にセットされ、「外刃」に進入してきた髭を、
実際に切断する「内刃」について、記したいと思う。
上記写真のように、「外刃」の内側の平面部に接して回転する「内刃」
によって、ハサミの両刃がかみ合ったような状態になり、「外刃」の
髭進入口(溝穴)に進入してきた髭を、切断する構造である。
その「内刃」の断面を見てみると、鋭角な角度が付けられている。
髭の硬さは、同じ太さの真鍮という金属と同等の硬さと言われていて、
ステンレスと呼ばれる硬い材料で作られていても、摩耗してしまうほどだ!
そこで、「外刃」「内刃」共に、焼き入れ処理が行われている。
「外刃」の「内刃」を受ける部分の刃の厚みは0.1㎜~0.15㎜ほどあり、
その厚みは、皮膚と回転してくる「内刃」の間に距離を作っているため、
その距離の分、髭の剃り残しが出来る。そのため、T字型のカミソリなど
のように、皮膚を直接刃でこすりながら、髭を切断することが出来ないため、
電気シェーバーとの深剃り感の差が縮まることはなかった。
しかし近年、オランダのP社製の回転式シェーバーのように、髭を一度
抑えてから切断するような、複雑な「内刃」が開発され、搭載された。
実際に購入して髭剃り実験、分解してその構造を調査したが、メカを複雑にし、
大幅にコストをかけた「内刃」だったが、髭剃りテストの結果は、やはり、
電気シェーバーの域を超えてはおらず、深剃り感がT字型のカミソリに及ぶ
ものではなかった。
構造を複雑にした割には、髭を一度引っ張る役目をするはずの一次刃を可動
させているのだが、可動させるスプリング力が微弱で、髭を抑えきれず、
髭の表面を滑ってしまったために、本来の役割をしてないことが原因で、
一次刃がない「内刃」と同等の結果しか得られなかったのだ。
そこで考えた。
「部品点数を増やさずに、確実に髭を捉える一次刃を有し、切れ味鋭い内刃が
作れないだろうか?」と。
七転八倒を繰り返し、考えに考えた挙句、部分鍛造を駆使し、
一次刃のエッジを鋭く形成する工法を思いつき、試作してみることにした。
試作と並行して、特許が取得できないかと考え、予てより親交があった
弁理士に相談したところ、「是非特許を取得しましょう!」
と言うことになり、「内刃」に関する2件の特許を出願したのだった。
続きは次のブログで!!
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