遂にSUS304材に、板厚の1/2φの貫通穴がエッチングで加工出来ました。

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相も変わらず、とことん閉鎖的に、研究開発が行われている燃料電池業界。
自社の儲けばかりを考えているのか?実に懐が小さい!
日本の製造業は、明らかに成り立たなくなる方向へ向かっている。
量産はどんどん海外へ出て行き、海外単価が当たり前になっている事が原因で、
国内の量産メーカーは競争力を失い、廃業へと追い詰められている。無借金で廃業できれば、まだ、幸せなのかもしれない。
借金地獄に追い込まれている方々は、自己破産しか残されておらず、その結果、それまで長きに亘り、祖父祖母が、
そして父母が築いて来た本当に尊い歴史を、
何の価値もない事にしてしまう罪深さは、耐え難い。
もちろん、全てが社会のせいではない。己の危機管理能力が、たるみ過ぎていたと言われれば、それまでだ。
願わくば、先祖が築いて来た足跡を、無意味にしないですむ世の中であって欲しい。
また私も、自分で生きて来た歴史を、無意味な物にしないように、これからも欲得にとらわれず、地道に頑張りたい。

前置きはこれくらいにして、私自身の勇み足から、信用を失墜させた仕事があった。
それは、ステンレス材(SUS304)の板厚0.2个糧弔法⊇腸1丱團奪舛如▽妝亜ィ鵜个隆喞矛蠅鬟┘奪船鵐阿撚湛する仕事だ。
私はそれまで、エッチング業界の常識として、「板厚φ以下の貫通穴加工は出来ない。」っと言う事を知らなかった。
それ程、板厚φ以下の貫通穴をエッチングで加工すると言う事は、とてもとても困難な事だったのだ。
私はそれを知らず、「φ0.1个侶蠅鯡世韻織汽鵐廛襦廚辰噺世錣譴銅蠅砲靴拭SUS304の切れ端を、自分で測定もせず、
根拠のない信用をしてしまい、客先に自慢げに見せてしまった。
当然の事ながら、客先は事の難しさを知っていたので、測定器を持ち歩き、すぐにその切れ端を測定した。
「これならうちでも出来るよ!φ0.2个△襪犬磴鵝」そう言って、すぐに立ち去ってしまった。
私は焦った。自分の無能力さに焦った。
自分で確認して納得した訳でもない物を、自慢げに差し出してしまった己の能力の低さに、あきれ果てて、言葉もなかった。

私はこのままで、引き下がる訳には行かなかった。
客先の技術者は、「もしも御社で加工出来たとしたら、悔しいよ!」っと、大会社の看板を背負ってる事に媚びずに、そこまで言ってくれた。
私は、どうにかして、どんな事をしても、絶対にその常識を覆してやろうと思った。
この時期非常に堪えたが、自費で試作を続けた。その結果、出口側(裏側)は多少大きくなってしまったが、とうとう、SUS304材に、
板厚の1/2φの貫通穴をエッチングで加工する事に、成功した。
板厚0.2个糧弔胞妝亜ィ鵜个隆喞矛蠅、±0.02の精度で加工出来たのだ! もちろん抜きバリはゼロ、反りもゼロだ! 
今後は、裏側の穴径を、出来る限り表側に近づける研究を続けたい。
ともあれ、板厚の1/2の貫通穴が、加工出来た事自体、とても素晴らしいと思う。
φ0.1个隆喞矛蠅蓮肉眼では光に翳さないと見えない。
この技術は、色々な分野で役に立つと思うので、さまざまな分野の大手上場企業に紹介して行きたい。

量産のコスト競争が、益々厳しくなる中で、国内で生き残りをかけるなら、町工場の皆様の、「他国には出来ない!」っと、
自信が持てる技術を、発信し続ける事しか、手段は残されていないと思う。