T社だけの問題ではない!

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今回の一連のT社の問題は、単純に一企業の利益主義への傲慢だとか、言われているが、そのような単純な物ではないと思う。
あくまで私見ではあるが、自動車作りばかりでなく、日本の製造業自体が、アナログからデジタルに、急激に移行してゆく事への警鐘のような気がする。
尊い命が失われているのに、警鐘とは言葉が適切でないかもしれないが、アナログではあり得ない故障がデジタルにはある。更には、アナログでは人的にチェック出来る事が、デジタルでは出来ない。デジタルは検査もデジタルだから!
走る、曲がる、止まる。この三基本性能の原点を、今全て、デジタルに任せようとしている。私は、この三基本性能は、デジタルが完全に麻痺したとしても、アナログ的にカバー出来るシステムが必要だと思う。もしくは、デジタルの故障を事前予測する、自己診断機能が必要不可欠だ。走る(モーター)、曲がる(電動パワーステアリング)、止まる(回生ブレーキ)、それぞれ、デジタルが故障したら、即、大事故に繋がってしまう。
低燃費重視に向かった為、元来、油圧系統で制御していた機能を、ほとんど、モーターで制御するようになりつつある。
近い将来、燃料電池車が主流になると、三基本性能が全てデジタルになる。地球に優しく、人に優しく、三基本性能の安心を満たす。これからの車作りは、デジタルになっても、20年程前のように、120%~150%間違いないとの確認と自信に満ち溢れた商品を、市場に供給していかなければならない。信用回復は容易な事ではない。しかし、もともと何もなかった訳だから、又、一からやり直して、信用を築いて行くという志が大切だと思う。市場はその姿勢と誠意を、しっかりと見て判断するのだから。
文明やメカニズムは、他に先んじて進化させなければならないが、
仕事に取り組む志は、不変でなくてはならない。
私自身もしっかりと肝に銘じ、これからの仕事に取り組んで行きたい。